最近のお気に入り
(バックナンバー10)

CD、小説、映画など流行に関係なく、また新旧を問わず
最近気に入ったものを紹介します。

MUSIC=音楽関係 BOOKS=書籍関係 MOVIE=映像関係



 MUSICSWEET EMOTION/SONGS OF AEROSMITH(VA)
     アメリカの「HEAVY HIP MAMA」というレーベルから出ている“Blues On Fire”
     シリーズのエアロスミス版。ブルースのミュージシャンたちがエアロスミスの曲をカバー
     している訳だが、この“Blues On Fire”シリーズ、これまでにクラプトン、ディラン、
     ストーンズ、ジャニス・ジョプリン、ツェッペリンのカバーがリリースされているそうで、
     エアロもそういった大物と肩を並べるまでになったということか。
     で、これが仲々いけるのだ。エアロのルーツにR&Bやファンクと並んでブルースがある
     ことは彼らのレコードを聴けば分かるが、ここに収録されたエアロの曲は見事にブルース
     の古典みたいになってしまっているのである。「ラスト・チャイルド」「ウォーク・ディス・
     ウェイ」といった有名曲の根底にあるブルース・フィーリングを、ブルースの専門家たちは
     すぐに嗅ぎつけてブルース・ナンバーとして再生してしまった、という訳ですな。目から鱗
     みたいな解釈もあり驚くと同時に結構楽しめてしまった。ベテラン・ハード・ロッカーとして
     のエアロしか知らない若い連中は、これを聴いてどんな顔をするのだろう。
     参加ミュージシャンについて触れておきたい所だが、ほとんどが知らない名前だった
     (笑) そんな中で唯一よく知っているのがルー・グラム、そうフォリナーのボーカリストで
     ある。彼は「バック・イン・ザ・サドル」を歌っているのだが、往年の彼の声とは程遠い感じ
     で、少々がっかりした。キーが低くなってしまっているのである。ブルース・フィーリングを
     出す為にわざと低いキーで歌っているのかもしれないけど...。でも、あのルー・グラム
     と思って聴かなければ、堂々たる歌いっぷりだ。あと女性ミュージシャンが多いのも意外
     な感じ。皆さん、熱演です。

NOTE 2001.8.19



 BOOKS超・殺人事件 推理作家の苦悩/東野圭吾
     東野圭吾は重厚な本格ミステリーも書くし、反面ユーモアたっぷりの短篇集なども得意と
     している。この『超・殺人事件』は後者の部類に入るもので、ユーモアは自虐的だけど
     単純に笑って楽しめる肩の凝らない短篇が8編収録されている。
     帯にもあるように、推理小説が生み出される舞台裏をユーモラスに小説に仕立てた
     もので、「日本推理作家教会、除名覚悟!」なんて帯に書いてあると誰でも読んでみたく
     なるだろう。税金を減らす為に小説の中で金をどのように使ったかを細かく書いていく
     「超税金対策殺人事件」、ベストセラーになる為には面白いかどうかではなく原稿の枚数
     であると看破する「超長編小説殺人事件」、作家も評論家も原稿を書いてくれる機械に
     依存してしまう「超読書機械殺人事件」など、確かにヤバい内容もある(笑) 今までは
     タブーだったネタも多いだろう。かつて東野圭吾は本格推理ブームを揶揄した『名探偵
     の掟』という名作を出しているが、今回は読書の本質というものを忘れてしまった出版
     業界、作家たち、そして読者への強烈な皮肉であると言っていいのだろう。
     とは言っても、読んでいて怖くなるほどヤバい内容ではない(笑)ので、気軽に手に
     取ってみる事をお薦めする。

NOTE 2001.8.18



 MUSICDOWN TWO THEN LEFT/BOZ SCAGGS
     “ソフト&メロウなAORの祖”として名高いボズ・スキャッグスが1977年に発表した
     アルバムである。音楽面でもセールス面でもボズが絶好調だった時代のアルバムだけ
     に、実にお洒落でメロウで都会的でカッコいい、正に大人のロックが堪能できる。
     とにかく何が凄いって、20年以上も前に最もお洒落で最先端だった音楽が、今聴いても
     相変わらずお洒落でカッコいい事だ。移り変わりの激しい音楽業界を見ていると、これは
     本当に驚異といってもいい。
     前述したように、ボズ・スキャッグスはお洒落なAORの開祖(と勝手にきめつける)な訳
     で、このアルバムの前作にあたる1976年の『シルク・ディグリーズ』が都会派AORの
     名盤とされ、ボズの代表作として名高いのだが、世間一般のボズ(お洒落で都会的で
     カッコいいボズ)のイメージにピッタリくるのは、むしろこちらの『ダウン・トゥー・ゼン・
     レフト』なのではないか、と僕は思っている。前作『シルク〜』は「ロウダウン」という超
     カッコいい名曲を生んだけれど、全体的にはお洒落というよりいなたく土臭い感じかする
     (悪いと言っているのではない)し、『ダウン・トゥー〜』の次の『ミドル・マン』はメロウと
     いうよりタイトにまとまったAOR風ハード・ポップという印象が強い。その点、この『ダウン
     ・トゥー〜』は本当にお洒落で粋でメロウで、こっちの方がボズの代表作と呼ぶにふさわ
     しいのではないだろうか。ちょっとファンキーなリズム、ギターの軽やかなカッティング、
     涼しげな女性コーラス等々これぞAORって感じで統一されており、ブルージーな「ハード
     ・タイムズ」、ややスティーリー・ダン風の「ウィアー・ウェイティング」、豪快な演奏が
     聴ける「ギミー・ザ・グッズ」といった曲が浮いてるように感じられるくらいだ。ほんと、
     実にいい出来である。流行に惑わされず、大好きなR&Bをとことん追求してきたボズ・
     スキャッグスが完成させたAORは、女の尻ばかり追いかけている軟弱野郎の作る耳に
     心地よいだけの猿真似AORとはひと味もふた味も違うのだ。大人の大人による大人の
     ためのロック、なのだよ。若い人たちはそこんとこ勘違いしないように(笑)
     ともあれ、この夏の猛暑を乗り切るには最適な一枚である。是非、お試し下さい。

NOTE 2001.8.10



 BOOKS12皿の特別料理/清水義範
     またしても清水義範であって(笑)、今回は料理にまつわる短篇集である。出張先の
     インドで事故に遭って入院した夫の為におにぎりを作ろうと妻が奔走する「おにぎり」、
     新婚の夫があまりにも料理が上手なのが分かって妻が泣き出してしまう「ぶり大根」、
     一人暮らしを始めた大学生がレシピの切れはしを元に始めて料理に挑戦する「チキン
     の魔女風」、同じ公団アパートの同じ階に住む年齢も構成も違う4家族が名前は同じ
     でも各々全く違うものを作る「カレー」、などなど毎度のことながら、日常のなんてことない
     風景を短編とはいえ小説に仕上げてしまう手腕には脱帽ものである。今回も楽しませて
     頂きました(笑)。
     また、この清水義範という人はとてつもない博識なのだが、この短篇集でも各篇でネタ元
     の料理のレシピが紹介されている。これがまた、単に書き写しただけではないと思わ
     れる詳しく実用的な内容になっていて、つまりこの人料理もかなりやるのである。ほんと
     に何でもやる人だ。

NOTE 2001.8.5



 MUSICTHIS IS WHERE I CAME IN/BEE GEES
     オリジナル・アルバムとしては4年振りとなるビージーズの新作。今年の4月に出ていた
     ので、既にファンの間では賛否両論の嵐ではないかと思われる。何故ならこの新作、
     これまでのビージーズのイメージとはガラリと趣を変えた内容となっているからだ。
     とにかくギターをメインに据えた一曲目のイントロから驚かされる。二曲目のギターの
     リフなど「えっ、これがビージーズなの?」って感じ。ここ10年ほどビージーズのイメージ
     として浸透していたと思われる“AOR風サウンドに分厚いハーモニー”なんて、ほとんど
     消えてしまっている(ゼロという訳ではないけどね)。変わってここで聴かれるのは、
     シンプルでタイトなサウンド、メロディそのものの美しさよりノリを重視したような曲作り
     等々新たに生まれ変わったかのような印象を受けるビージーズ・サウンドだ。3人それ
     ぞれのソロ・ボーカルが今まで以上にフューチャーされているのも変化を感じさせる。
     一体彼らはどうなってしまったんだ、なんて思う人もいるだろうね。ビージーズらしさが
     全然感じられないから面白くない、という人も多いだろう。しかし、この変貌ぶり、何か
     思い出しませんか? そう、あの名盤『メイン・コース』が出た時の大方の反応が今回と
     似てないだろうか?
     『メイン・コース』でビージーズは、それまでのイメージをかなぐり捨て、大胆にもダンサ
     ブルなビートを導入し、新境地を開いた。古くからのファンには不評だったそうだが、
     結果的に『メイン・コース』はベストセラーとなり、それがあの『サタデイ・ナイト・
     フィーバー』特大ヒットへの布石となった事は皆さん御存知だろう。これはかなり大きな
     変化だが、ビージーズだって30年以上のキャリアを誇る大ベテランだ。小さな変化など
     いくらでもあったろう。そういった物を乗り越えてきたからこそ、今でも現役で頑張って
     いられるのだ。今回の新作は、そういう意味では今後の彼らを左右する重要作だと
     言っていいだろう。惜しむらくは、『メイン・コース』は成功し世間に認知されたが、この
     新作は売れている様子がないこと。やはり、ポップ・ミュージックの世界は売れてなんぼ、
     悲しいかなこれが現実なのだから、ビージーズが今後も第一線で活躍していく為に、
     このアルバムもっと売れて欲しいと思う。
     長くなったが、肝心な事を忘れていた。筆者であるこの僕はこのアルバムをどう感じた
     のか。実は大変気に入っています。クリアでタイトなサウンドはとても心地よいし、確か
     にガツーンとくる物はないかもしれないが、何度もふと聴きたくなる魅力に溢れている。
     それに、ビージーズの良さはちゃんと生かされているし。実に素晴らしいアルバムです。
     簡単過ぎるかな(笑)

NOTE 2001.7.30



 BOOKSラスト・レース 1986冬物語/柴田よしき
     久々の柴田よしきである。前にも言ったが、この人の作品は独特の文体と個性的な
     登場人物、そして決して悪ふざけでないユーモアのセンスに彩られ非常にエンタテイン
     メントとして質の高いものばかりである。この作品もその例にもれない。いきなり主人公
     のOLが突如乱入してきた二人組の男にレイプされたり、その翌日近所のアパートで
     やはりOLが殺されたり、という展開は確かにミステリーなのであるが、この作品の真意
     は別の所にあるように思う。タイトル通り、あのバブル経済が始まった年の暮れが舞台に
     なっており、好景気に浮かれまくっている世間にはどうもついていけない、いわば時代に
     取り残されたOLの心情が実に巧みに描かれているのだ。この小説が出たのは1996年
     という事で、10年前のバブル元年を振り返って書いたのだろうが、その時このOLの
     ように、何かがおかしい、と思った人はいたのだろうか。バブルが終わってから、あれが
     バブルかと気づいた僕のような人間の方が多かったのではないだろうか。
     そんな事を考えながら、当時の街や人の描写など懐かしい気持ちで読んだ。金ばかりが
     もてはやされ、人の心がどこかへ置き去られたようだったあの頃。やっぱり、どこか異常
     だったのだなあ。てなことを思いだしながら読むのも楽しい。もちろん、謎解きもあるの
     だが、ミステリーとしてもいい線いってますよ(笑)

NOTE 2001.7.26



 MUSICBRIDGE/BLUES TRAVELER
     ブルース・トラベラーの、なんと4年振りの新作である。ベーシストが交代しており、この
     4年の間に色々あったのだな、なんて思っていたら、ライナーによると前任のベーシスト
     は亡くなったらしい。英文ライナーなので詳しい事はよく分からないが、今回の新作は
     長年苦労を共にした彼に捧げる意味合いもあるようだ。
     内容的には、そういったしめっぽい雰囲気はなく、彼ららしい豪快で骨太なアメリカン・
     ロックが聴ける。実に素晴らしい。キーボードが新たに加入し5人組となっているが、
     音の基本線はちっとも変わっていない。バンドの中心人物であるジョン・ポッパーのボー
     カルとハーモニカは健在だし、そのポッパーをメインに作られる楽曲も粒ぞろい。亡き
     メンバーに捧げる曲もあるが、決して感傷的な感じはせず、前向きな印象を与えている。
     聴けば聴くほど素晴らしい、スルメのようなアルバムなのであって、はっきり言って褒め
     言葉以外は出てこないのである(笑)
     ヒップホップやらヘビー&ラウドやらが幅をきかす現在のアメリカン・ロックにあって
     (決して悪いと言ってるのではない)、ブルース・トラベラーのように豪快でキャッチーで
     少々いなたくてそこはかとなく哀愁をも漂わせるサウンドを聴かせるバンドは珍しいくらい
     になった。アメリカン・ロックの王道を行くバンドといっても差し支えないと思うのだが。
     目新しい事は何もやってないけど、それだけに近頃のロックにはついていけない、という
     人には是非聴いてみて欲しいバンドだ。彼らだって“現代”を生きるバンドであり、
     正統派アメリカン・ロックの火は決して消えてはいない事が良く分かって貰えるだろう。

NOTE 2001.7.12



 MUSICVENUS ISLE/ERIC JOHNSON
     最近、個人的にヘビー・ローテーションのエリック・ジョンソンであるが、これは前回紹介
     した『Ah Via Musicom』に続くアルバムで、前作から6年振りの1996年に発売
     されていたものらしい。もちろん、全然知らなかった(笑)
     ま、とやかく言う事はあるまい。『Ah Via Musicom』に負けず劣らず、素晴らしい
     出来である。ボーカル曲とインストが半々という構成は前作と変わらない。冒頭から歌物
     が3曲続くのは、意外と言えば意外なのだろうが、この3曲がまた最高なのだ。詩情と
     ロマンチシズムに溢れ、ドラマチックで、ほんと素晴らしい。こういう曲は、やや甘めの
     AOR風に流れていってしまう事が多いものだが、そうならないようギリギリの所で上手く
     まとめている。タイトなバックの演奏による所が大きいと言えるが、やはりこの人の
     構成力やアレンジ能力、プロデュース能力などが物を言っているのだろう。これら以外の
     ボーカル曲も良い出来で(エリック・ジョンソン作でない曲もあるが)、このアルバムは
     ギター以上にボーカルを聴くアルバムといっていいのでは。
     全体のサウンドとしては、七色のギターの音がさらに輝きを増し、より色彩感豊かに
     なった感じがする。前作が地味に思えてくるくらいだ(笑) シンセの比重が増えたよう
     だが、エリック・ジョンソン自身もピアノやシンセをプレイしている曲もあり、多才ぶりを
     イヤというほど見せつけている。
     ま、とにかく、ベタ褒めするしかないアルバムなのだ(笑)。ジャンルにとらわれない音楽
     が好きな人なら、是非一度は聴いてみて欲しいミュージシャンである。

NOTE 2001.7.4



 MUSICANGEL IN THE DARK/LAURA NYRO
     惜しくも1997年に卵巣癌の為亡くなった孤高のシンガー・ソングライター、ローラ・
     ニーロが1994年と1995年にそれぞれ録音していた音源が発売になった。ライナーを
     読むまでもなく、追悼の意を込めたファン向けのレア物などではない、きちんと完成
     されたアルバムである。聴く側も彼女の新作と受け止めるべきであろう。
     ライナーによると、彼女は2種類のスタジオ録音アルバムの構想を持っていたらしい。
     新曲を収録したオリジナル・アルバムと、カバー・アルバムの2種類で、この新作には
     その両方の音源、つまりアルバム2枚分が一枚に収録されている。カバー曲はいかにも
     彼女の趣味らしい「Will You Love Me Tomorrow」や「Ooh Baby,Baby」
     などを取り上げており(もっとも、ローラ・ニーロが歌うとカバーでも彼女の自作に聞こえ
     てしまうのだが)、大好きな曲を歌う喜びのようなものが伝わってくる。自作曲も佳曲揃い
     で、タイトル曲などは彼女の新たな代表曲になったであろう名曲だ。本当にこの頃の
     ローラは、音楽的に充実していたのだろう。そう思うと、その死が惜しまれてならない。
     サウンド的には、マイケル・ブレッカー、バーナード・パーディーら一流どころが参加して
     メロウな雰囲気を醸し出している。1993年の生前最後のアルバム『抱擁』と同傾向の
     音だ。ローラのピアノ弾き語りによる曲も何曲かあり、かつてのように情念を叩きつける
     ように歌うのではなく、優しく情感たっぷりな歌唱を聴かせており、これがまた素晴らしい
     のだ。聞き惚れてしまう。
     総じて、曲もサウンドも歌唱も良く、大変素晴らしい出来であり、今年になるまで発表
     されなかったのは、ローラが闘病生活に入ってしまったからであろう。でなければ、もっと
     早く聴けたはずのアルバムである。繰り返すがほんとに惜しい人を亡くしてしまった、と
     痛感せずにはいられない。このアルバムを聴きながら、僕は1994年2月の来日公演
     (といっても、会場はライブハウスだったけど)をついつい思い出してしまい、見ておいて
     良かったとしみじみ思うのである。

NOTE 2001.6.30



 MUSICANTHOLOGY THE WARNER REPRISE YEARS
   /EMMYLOU HARRIS
     今年に入ってから、『レッド・ダート・ガール』をきっかけにエミルー・ハリスを聴き始めた
     僕だが、ここでタイミング良く(?)彼女の2枚組アンソロジーが発売された。タイトル
     通り、ワーナー/リプリーズ・レコード時代のシングル曲を年代順に収録したもので、
     1976年のデビューから1992年までの曲が合計44曲。質量共に申し分なし。入門者
     にとってもシングル曲ばかりなので聴きやすいだろうし、昔からのファンにとってもアル
     バム未収録曲などもあるので、非常に満足のいく内容ではないだろうか。
     元々ポップ・カントリーの旗手として人気を集めていた人だけに、このアンソロジーでも
     そういったイメージの曲が大半を占め、同時期のリンダ・ロンシュタットを想像させたりも
     する。しかし、圧倒的な歌の上手さで聴かせるリンダとはやや違い、エミルー・ハリスは
     とにかくその声の美しさに惹かれる。ほんとに素晴らしい声だ。彼女の歌を聴いている
     と、人間の声に勝る楽器はない、という事を今さらながら痛感する。これだけの声の
     存在感で聴かせられる人なんて、今どれだけいるだろうか。誰がバックに参加している
     か、なんて事はエミルー・ハリスの歌を聴いてるとどうでもよくなってしまう。
     音楽的には、僕が聴くとやはりカントリーなのだが、某誌に載っていた解説によると、
     エミルー・ハリスはカントリーの素養はあまりなく、スタイルはカントリーでも全く自己流に
     歌っているのだそうだ。それが、デビュー当時は新鮮だったらしい。なるほどね。しかし、
     同じようにカントリーのフィールドから登場し、次第に幅広い歌い手にシフトしていった
     リンダ・ロンシュタットに比べると、かなりカントリーのスタイルにこだわっていたようにも
     思える。ま、この素晴らしい声の前では、そんな事どうでもよくなってしまうのだけど(笑)
     CMでも彼女の歌をよく耳にするし、『レッド・ダート・ガール』とこのアンソロジー発売を
     きっかけに、多くの人たちにエミルー・ハリスの素晴らしい歌に触れて欲しい、と切に
     願う今日この頃である。

NOTE 2001.6.22


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