LPリスト

201〜243

201 INSIDE INFORMATION/Foreigner
    インサイド・インフォメーション/フォリナー
1988. 2.17
70年代から80年代にかけて快進撃を続けてきたフォリナーからすれば、このアルバムはや
や地味な存在だろう。しかし、全米TOP10ヒットを2曲も生み、さすがフォリナーと唸らせた傑
作だ。ハードな曲とメロウな曲との配分が実に良い。
☆☆☆☆

202 HOT NUMBER/The Fabulous Thunderbirds
    ホット・ナンバー/ザ・ファビュラス・サンダーバーズ
1988. 2.21
ここのギタリストは、あのスティービー・レイ・ボーンの実兄らしい。弟の方も満足に聴いた事な
いので比較の仕用がないが、あまり特徴のないサザン・ロック風という印象。チャック・リーベ
ルがゲスト参加しているが、ここでのプレイはさすが、の一言。
☆☆

203 THE SEVENTH ONE/TOTO
    ザ・セブンス・ワン〜第7の剣〜/TOTO
1988. 2.25
この先何をやったらいいのか、という所までTOTOは来てしまった、という感じ。彼らなりのAO
R的ロックは一応の完成を見た。だが、80年代半ばからのマンネリ気味を打破するまでには
至っていない気もする。ジェフ・ポーカロのプレイは、僕からすれば神技の域に達している。
☆☆☆

204 FREE AS A BIRD/Supertramp
    フリー・アズ・ア・バード/スーパートランプ
1988. 3.15
この当時全然知らなかったが、スーパートランプからロジャー・ホジソンが抜けていたのだそう
だ。このアルバムは、双頭のもう一人リック・デイビスが中心となって作られた。ジャズ的エッセ
ンスも感じられる‘おしゃれ’なサウンド。
☆☆☆

205 EXPOSURE/Expose

1988. 3.25
1987年から1988年にかけて立て続けにヒットを飛ばした女の子3人組。日本のアイドルが
カバーしてもハマるようなキャッチーなメロディと、ラテン風パーカッションが効果的なサウンド
が特徴だった。打ち込み主体のいかにも80’sディスコだけど、結構いいっすよ。
☆☆☆☆☆

206 KICK/Inxs

1988. 3.25
インエクセス最大のヒット・アルバム。「ニード・ユー・トゥナイト」「デビル・インサイド」の2曲が大
ヒットしたが、ギターのカッティングが心地よい「ニュー・センセーション」も捨てがたい。ストーン
ズ・タイプのR&Rバンドの80’sバージョン、とでも言うべきか。
☆☆☆

207 OOH YEAH!/Daryl Hall & John Oates
    OOH YEAH!/ダリル・ホール&ジョン・オーツ
1988. 6.19
1988年発表、ホール&オーツ3年振りのアルバム。かなりブラコンに接近したような印象を
受けるが、これは彼らなりの原点回帰か。ホール&オーツらしい曲は多いが、それまでのヒッ
ト作に比べてインパクトが薄い。
☆☆☆

208 PROVISION/Scritti Politti
    プロビジョン/スクリッティ・ポリッティ
1988. 6.19
何故か評論家筋には評価の高いユニットだが、確かにこのアルバムは仲々。打ち込みによる
デジタルな触感のファンクとでもいうべき音だが、グリーン・ガートサイトのボーカルがヘナヘナ
っとした感じで、そこがまた彼らなりの個性となっている。
☆☆☆☆

209 THE LONESOME JUBILEE/John Cougar Mellencamp
    ロンサム・ジュビリー/ジョン・クーガー・メレンキャンプ
1988. 7.10
社会派となってしまってからのジョン・クーガーは好きではないが、このアルバムはフィドル、ア
コーディオン等を使用し、アメリカの民族音楽的サウンドになっているので、割合聴ける。歌詞
の方はかなりたそがれているらしいが。
☆☆☆☆

210 REG STRIKES BACK/Elton John
    REG−ストライクス・バック/エルトン・ジョン
1988. 7.10
この頃のエルトンはドラッグ漬けで、かなり危険な状態だったようだ。アルバムとしての出来も
決して良いとは言えない。しかし、「アイ・キャント・ゴー・オン」が久々の大ヒットとなり、日本でも
エルトンがかなり注目され出した。皮肉なものだ。
☆☆☆

211 AGENT PROVOCATEAUR/Foreigner
    プロヴォカトゥール(煽動)/フォリナー
1988. 8.20
フォリナー1984年発表の大ヒット・アルバムだが、個人的にはいただけない。シンセを多用し
た大甘なアレンジが目立つし、サビばかり強調して曲作りも手を抜いているような感じがする。
いわば、産業ロックの悪い見本みたいなアルバム。
☆☆

212 HASTEN DOWN THE WIND/Linda Ronstadt
    風にさらわれた恋/リンダ・ロンシュタット
1988. 8.20
ウェスト・コーストの歌姫リンダ・ロンシュタットの1976年発表のアルバム。当時の彼女は有名
無名問わず積極的に優秀なソングライターの曲を取り上げており、ここでもカーラ・ボノフ、ウォ
ーン・ジボンらの曲を歌っている。カントリー風味のサウンド、リンダの歌、文句なし。
☆☆☆☆☆

213 IN THE CITY OF ANGELS/Jon Anderson
    IN THE CITY OF ANGELS/ジョン・アンダーソン
1988. 9. 3
言わずとしれたイエスのボーカリスト、ジョン・アンダーソンがなんと西海岸へ単身乗り込んで制
作したアルバム。デビッド・ペイチ、ジェフ・ポーカロなどTOTOの面々が全面協力している。フ
ァンには不評だったようだが、あの声は同じだし、こういうジョン・アンダーソンも悪くない。
☆☆☆☆

214 LED ZEPPELIN W
    レッド・ツェッペリンW
1988. 9.11
わざわざコメントを入れる必要もない名盤。熱心なツェッペリンのファンではなかった僕でも、よ
く聴いたものだ。「天国への階段」など有名曲が多く収録されている事でもお馴染みだが、デビ
ュー以来のブルース・ロック路線から方向性を変えた、いわば転機となったアルバム。
☆☆☆☆☆

215 ROBBIE NEVIL
    ロビー・ネヴィル
1988. 9.23
80年代半ば、正に彗星の如くデビューし「セ・ラ・ヴィ」をヒットさせたロビー・ネヴィルの1st。ギ
ターも弾けてしかもハンサムという事で、女の子にも人気だったような記憶がある。アルバムも
ほとんどが自作で、ブラコン風味のAOR+ちょっとロックの香り、という印象。
☆☆☆

216 BIG THING/Duran Duran
    BIG THING/デュラン・デュラン
1988.10.15
1988年発表のデュラン・デュラン通算6作目だが、あまり面白くない。ダンス・ビートを強調し
たA面に対して静かな曲が並ぶB面、という構成だが、彼らにしては珍しく曲の出来がもう一つ
良くない。ヒットした「アイ・ドント・ウォント・ユア・ラブ」なんかはカッコいいんだけど。
☆☆

217 SOUL SEARCHIN’/Glenn Frey
    ソウル・サーチン/グレン・フライ
1988.10.19
元イーグルスのグレン・フライのソロ3作目。いいですねぇ、こういうのを大人の音楽と呼ぶべ
きだ。R&Bをベースに、フライの男の色気たっぷりのボーカルが実に良い。正に女殺し。い
や男だって、この世界にはハマるだろう。曲も粒ぞろいで、文句なし。
☆☆☆☆☆

218 BECK,BOGERT & APPICE
    ベック、ボガート&アピス
1988.11. 5
史上最強のロック・トリオと言われたBBAの唯一のアルバム(日本公演のライブが日本のみで
出た)。ベックがかなり前から共演を熱望していただけあって、さすがにカッコいい。白熱してい
る。ボーカルが弱いのと曲が今いちなのを除けば、素晴らしいロック・アルバムだ。
☆☆☆☆

219 RATTLE AND HUM/U2
    魂の叫び/U2
1988.11. 5
アメリカ音楽探究の旅を続けてきたU2の集大成とでも言うべきアルバム。個人的にはこのア
ルバムがU2では一番いいと思う。ブルース、ゴスペル、R&Bとアメリカの伝統音楽をベース
にした曲はどれも素晴らしく(ストレート過ぎるきらいもあるが)、味わい深い。
☆☆☆☆☆

220 BARCELONA
    /Freddie Mercury & Montserrat Caballe
    バルセロナ/フレディ・マーキュリー
1988.11.27
なんとあのフレディが‘本物’のオペラ歌手と組んで作ったアルバム。こういったクラシカルな世
界はフレディはお手の物で、カバリエとのデュエットも全く違和感がない。本当にクラシックとポ
ップスが融合した音楽というのは、このアルバムが初めてかもしれない。
☆☆☆☆

221 SMALL WORLD/Huey Lewis & The News
    SMALL WORLD/ヒューイ・ルイス&ザ・ニューズ
1988.12.17
80年代飛ぶ鳥落とす勢いだったヒューイ・ルイス&ザ・ニューズだが、1988年のこのアルバ
ムはややセールスが落ちたらしい。確かに『スポーツ』『FORE!』といったヒット作と比べると
、面白味に欠ける内容だ。新しい試みはあるのだが。
☆☆

222 GREATEST HITS VOLUME TWO
    /Linda Ronstadt

1988.12.17
リンダ・ロンシュタット2枚目のベスト盤。70年代後半の、いわばリンダの全盛期のヒット曲は
もれなく収められ、文句なしの内容。「ウー・ベイビー・ベイビー」「ブルー・バイユー」などはいつ
聴いてもジーンとくる名唱だ。ほんとに上手い人。
☆☆☆☆☆

223 VOLUME ONE/Traveling Wilburys

1988.12.17
1988年突如現れた覆面バンドのアルバムだが、このバンドがボブ・ディラン、ジョージ・ハリ
スン、ジェフ・リン、ロイ・オービソン、トム・ペティの5人による物だという事はすぐバレてしまっ
た。アコギを鳴らしながら、フォーク&カントリー・テイストの楽しい歌を聴かせる。名盤。
☆☆☆☆☆

224 A PLACE LIKE THIS/Robbie Nevil
    
1989. 2.11
ロビー・ネヴィルの2作目は、セルフ・プロデュースで彼の音楽的嗜好が前作以上に色濃く出た
ものとなった。やはりブラコン風が中心だが、ジャズ調の曲もやっていて驚かされる。ソングラ
イターとしては、かなりの才人。ギターの腕も大したものだ。
☆☆☆☆

225 THE OTHER SIDE OF THE MIRROR
    /Stevie Nicks

1989. 5.30
スティービー・ニックスのソロ4作目。もちろん、あの霞がかかったような雰囲気は相変わらず
で、悪かろうはずがない。ファンでない人からすればただのマンネリに聞こえるかもしれないが
、ファンとしてはそれを期待しているので、別に構わないのである。
☆☆☆☆

226 PICTURE BOOK/Simply Red

1989. 5.30
1985年に出たシンプリー・レッドのデビュー・アルバム。「ホールディング・バック・ザ・イヤーズ
」が大ヒットしたが、全体的にはかなり地味な印象を受ける。ただ、ミック・ハックネルの声が醸
し出す独特の雰囲気は既に出来上がっている。
☆☆☆

227 GIVING YOU THE BEST THAT I GOT
    /Anita Baker
    
1989. 6.30
どうもブラコンというのはどれも同じに聞こえてしまうのだが、この人は別。ジャズ的要素をちり
ばめた音と美声で、この時期アニタ・ベイカーはかなりの人気だった。前作『ラプチャー』の流
れを汲む作りだが、豪華なサウンドにシルクの手触りのボーカルがたまりません。
☆☆☆☆☆

228 THE MILPOND YEARS/And Also The Trees

1989. 7.15
某音楽誌でこのアルバムを絶賛していたので買ってみたが、期待はずれもいい所だった。イギ
リスのバンドとの事で、美しい風景の裏に潜む狂気みたいなものを表現しようとしているようだ
が、少なくとも僕には伝わってくるものはない。無意味な音の羅列にしか聞こえない。


229 GATECRASHING/Living In A Box

1989. 7.29
80’sUKソウルバンドの一つ。このアルバムからシングル・カットされた「ブロウ・ザ・ハウス・ダ
ウン」でブライアン・メイがギターを弾いているので買ったのだが、中味も非常に良い。いわゆ
るお洒落なブラコンだけど、洗練されていてセンスもいい。
☆☆☆☆☆

230 CUPID & PSYCHE 85/Scritti Politti
    キューピッド&サイケ85/スクリッティ・ポリッティ
1989.10.10
スクリッティ・ポリッティの1stらしい。名盤との誉れ高いが、そんなにいいかぁ?って感じ。ブラ
ック・ミュージックをベースにしたサウンドだがどこか中途半端で、『プロビジョン』のような明確
な志向性が感じられない。
☆☆

231 HEARTS AND BONES/Paul Simon
    ハーツ・アンド・ボーンズ/ポール・サイモン
1989.10.10
元々復活したサイモン&ガーファンクルのアルバムとして準備されたらしい。結局、ポール・サ
イモンのソロとして発表された訳だが、これが実に意欲的な傑作である。収録曲も佳曲揃いで
、あまり売れなかったというのが不思議としか言いようがない。
☆☆☆☆☆

232 THE LEXICON OF LOVE/ABC

1990. 1. 2
1982年ニュー・ロマンティック・ブームの中、華々しく登場したABCの1stにして、最高傑作と
言っていいだろう。華麗でゴージャスなサウンド、どこか淫靡さを漂わせるマーティン・フライの
ボーカル、どれを取っても素晴らしい。言うことなしの名盤。
☆☆☆☆☆

233 NIGHT AND DAY/Joe Jackson

1990. 1. 2
80年代のロック界において奇人変人呼ばわりされたジョー・ジャクソンが1982年に発表した
ヒット作。自ら弾くピアノとベースとパーカッションのみという、シンプルな構造だが多彩な音色の
サウンドをバックに都会的雰囲気の曲を歌っている。独特のムードがくせになる。
☆☆☆☆☆

234 AN INNOCENT MAN/Billy Joel
    イノセント・マン/ビリー・ジョエル
1990. 1. 2
ヒット・メイカー、ビリー・ジョエルが50〜60年代のポップスへのオマージュとして作ったアルバ
ム。どの曲もどこかで聴いた事のあるような懐かしさとキャッチーさに溢れていて、とても素晴ら
しい。大ヒットとなったのも当然の傑作。
☆☆☆☆

235 BEAUTY STAB/ABC
    ビューティ・スタッブ/ABC
1990. 2.10
ゴージャスなサウンドで登場したABCは、この2枚目で路線変更を計り、シンプルなバンド・ス
タイルとなった。もちろん1枚目で見せた妖しげなムードに変わりはないのだが、どこか物足り
ないものを感じてしまうのだ。ジャケットは、らしくていいけど。
☆☆☆

236 BIGGER THAN BOTH OF US
    /Daryl Hall & John Oates
    ロックン・ソウル/ダリル・ホール&ジョン・オーツ
1990. 2.10
70年代のホール&オーツは最高だったと思う。このアルバムも素晴らしい。初の全米Y1ヒッ
トを出し、間違いなく彼らの最初のピークだったろう。当時彼らはブルー・アイド・ソウルと呼ば
れていたが、猿真似でないオリジナルなブラック・ミュージックはとても素晴らしい。
☆☆☆☆☆

237 BEAUTY ON A BACK STREET
    /Daryl Hall & John Oates

1990. 2.10
このアルバムは1977年発表だが、出来は今いち。「ラブ・ハーツ」とか「エンプティネス」とか
良い曲はあるのだが、バラエティに富んだ内容が逆効果だったような気がする。統一感に欠け
るのだ。本人たちも新たな方向性を模索していたのだろうか。
☆☆☆

238 STAMPEDE/The Doobie Brothers
    スタンピード/ドゥービー・ブラザーズ
1990. 7. 8
トム・ジョンストン時代のドゥービーの傑作と言われている。悪くないけど、やや単調にも感じら
れるが。興味深いのは「君の胸に抱かれたい」で、モータウンのカバーらしいが、ストリングスを
導入したアレンジが豪快ながらも小粋で名演。このアルバムのハイライトと言ってよかろう。
☆☆☆

239 THE HIGH ROAD/Roxy Music
    ザ・ハイ・ロード/ロキシー・ミュージック
1990. 7. 8
ロキシーの4曲入りミニ・ライブ・アルバム。後にコンプリート盤が出た。ニール・ヤングとジョン・
レノンのカバーにオリジナル2曲という構成。非常に洗練された中にもダイナミズム溢れる演奏
を披露しており、アンディ・ニューマークら腕達者なバンドメンバーの貢献大。
☆☆☆☆

240 52ND STREET/Billy Joel
    ニューヨーク52番街/ビリー・ジョエル
1990. 7.14
ヒリー・ジョエルの最高傑作はやっぱりこれでしょう。バラエティに富んだ曲想はソングライター
としての、変幻自在な歌声はボーカリストとしての非凡さを証明している。シングル曲以外の曲
が名曲である所も(「ロザリンダの瞳」とか「ザンジバル」とか)名盤の証。
☆☆☆☆☆

241 TOYS IN THE ATTIC/Aerosmith
    闇夜のヘビィ・ロック/エアロスミス
1990. 9. 8
エアロスミスの3作目。ロングセラーとなり、エアロはついにヘッドライナーに昇格した。次作『ロ
ックス』とは違った意味で名盤であり、彼らの代表作と言ってもいいだろう。非常に深みのある
楽曲が並んでおり、エアロのアルバムでこういう雰囲気を味わえるのは珍しいかも。
☆☆☆☆☆

242 FOREIGNER
    栄光の旅立ち/フォリナー
1990. 9. 8
1977年発表、フォリナー栄光のデビュー・アルバムである。このアルバム、とにかく収録曲が
粒揃いで、捨て曲なし、正に名曲の宝庫である。「衝撃のファースト・タイム」「つめたいお前」な
どの有名曲の他、「お前に夢中」「ヘッドノッカー」などさりげなくいい曲が並んでるのが凄い。
☆☆☆☆☆

243 4/Foreigner
    4/フォリナー
1991. 1. 4
デビュー当初の6人から4人になってしまったフォリナーの4作目。1981年に発表され、大ヒッ
トを記録、ジャーニーと共にフォリナーはアメリカン・ロックの代名詞となった。全体的にハードな
音作りで、ルー・グラムのボーカルが素晴らしい。逆にメロディ重視の姿勢はやや薄れた。
☆☆☆